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Colchicum Autumnale

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コルチカム / 花言葉:私の最良の日は過ぎた









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L'amour du prince


Anything essential is invisible to the eyes.








恋をした星の王子さま  名の明かされない女性への手紙(訳:管啓次郎)

1943年5月、アントワーヌ・ド・サン=テグジュペリは「小さな王子(星の王子さま)」を出版した二年以上に及ぶアメリカ滞在を切り上げてアルジェ(アルジェリアの首都)に赴いた。 空偵隊 2 / 33 を所属飛行連隊として戦線に復帰するつもりだった。 或る日、オランダからアルジェへと向かう列車の中で彼はフランス東部出身の23歳の女性と知り合う。 既婚で、オランダに住み、赤十字の救急看護隊員として働く人だった。 彼はただちに夢中になり、親しく付きあった。 彼がそのころ彼女に宛てた何通かの絵手紙(書簡原本)にはどれも感情の表現においての繊細なデッサンが散りばめられおり、メランコリックな心情に満ちあふれている。(著書より) 


Write in Prose

生きてきた人として決して出逢うことのなかったサン=テグジュペリ。 その名の明かされない女性に宛てた手紙には、恋心を託した王子さまのイラストを描き、淡い色使いで切々とした気持ちを書き添えて、おそらく生涯の最後に恋に、その報われない思いを綴り続けた。 王子さまは、1943年5月、自らが迎える44歳の若過ぎる晩年をまだ知らずに生きていた... 1944年7月、コルシカ島の基地から旅立ち、その消息を絶つ日まで。

物語の王子さまは、猛毒の蛇に身を噛ませ重すぎる体を捨て自分の星に帰る決意をする。 「ぼくはあの薔薇を愛していたんだ。 ただあの頃のぼくには、あの薔薇を愛するということが、どういうことなのかわからなかったんだ。」 1950年代、彼の機体はマルセイユ沖で発見され今世紀になり海中より引き上げられている。 後に撃墜したパイロットは「長い間、あの操縦士が彼では無いことを願い続けていた。 彼だと知っていたら撃たなかった」と証言している。 憶測になるが収録された絵手紙は一部に過ぎず、この先もそのすべてが公開されることはないのだろう。 秘めておきたい記述は誰にでもある。 知られざる素顔と心の季節と共に。
 

薔薇には何故棘があるのだろうか... その姫が眠る城壁は、魔女の呪いによって野薔薇に包まれ近寄る者すべてに、その身の棘を突き立て追い返した。 それは生花より枯れ枝の方が固く、刺さると深く奥に入り込み酷く抜けにくい。 この纏わり付く茨の呪いはどうすれば解けるのだろう... 

生きるということは時に目映いばかりに美しく、そして時に脆く儚く何かを傷つける。  薔薇に何故棘があるのか... その理由に気づく人は幸せだ。

word of rejewel






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by rejewel | 2012-11-03 00:00 | Flower


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