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Ravel

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Maurice Ravel / Gaspard de la nuit 1. Ondine


Gaspard de la nuit
fantaisies à la mémoire de Rembrandt et de Callot

Joseph - Maurice Ravel
(1875-1937)









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Aloysius


Malevolent Soul.








Gaspard de la nuit

#1 Gaspard de la nuit 1. Ondine / 第一曲「オンディーヌ(水の精)」は、ルイ・ベルトランの詩集「夜のガスパール(Gaspard de la nuit )を題材にしたモーリス・ラヴェルのピアノソナタ。 人間の男に恋をした水の精オンディーヌが結婚をして湖の王になって欲しいと愛を告白する。 男がそれを断るとオンディーヌは悔しがってしばらく泣くが、やがて大声で笑いだし激しい雨の中に消え去ってしまう。 

#2 「夜のガスパール」の正式なタイトルは「Gaspard de la Nuit - Fantaisies a la memoire de Rembrandt et de Carrot(夜のガスパール~レンブラントあるいはカロの印象にもとづく幻想曲)」 表題にあるとおり幻想曲の体裁を持つ詩集で、すなわち音楽が主題になる(ベルトランが音楽としての「楽曲」を完成させることはなかった)。 構成は、ベルトラン自身の投影と思われる「ガスパール」と名乗る人物からベルトランが受け取った「詩集」を綴るという体裁を取っている。 

#3 ベルトランが一人物思いに耽っていると、そこに貧困と苦悩と身に纏ったような哀れなぼろぼろの服装をした不幸そうな男(ガスパール)が現れ自分の苦しみに満ちた芸術探求の旅について語りだす。 そして男は最後に自分の労苦が得た唯一の成果、唯一の報いとして調和と色彩の様々な / 恐らく新しい技法(散文には「写真的」と評されるほど客観的描写に特徴があり、一編ごとに、あたかも一枚の絵画を見るかのような印象を受ける)が収められているという書物をベルトランに手渡し姿を消す。 そしてベルトランがその書物を出版して… 物語は締めくくられる。

#4 この詩集はベルトランの死後の翌年に出版された。 病床に伏せ完成に向けて指示を託すも自身が、その完成を見ることは叶わなはなかった。 この行為事態が詩集における自身の投影と思われてならない。 遺作にあたるが残念な事に刊行当初は評価も低くまったく売れなかった。 

#5 ベルトランは神の使徒を悪魔の遣いと例える。 知人に宛てた書簡の中で「(夜のガスパールは)悪魔の助けを得て書き上げられている / しかし驚くことはない / この詩の作者は悪魔なのだから」と綴っている通りで、詩の中にはさまざまな闇の描写=魔(死者や悪魔,霊魂など)のイメージが混在している。 後に詩集を読んだラヴェルのインスピレーションを掻き立て幻想曲の完成を見ることになるが、彼は予測し得たのだろうか...

#6 静かな音楽が流れる。 幻想を否定し現実を肯定をする巧妙な二重構成に繊細なアルペジオが複雑に絡む。 そこには客観的な幻想曲が存在する。 


遥か目覚めぬ人へ。 信じるモノがある人は揺らぎの中にあっても強いのだろう。 かってあったが、烙印を押された今のボクには神も魔も一重で、天と地の隔てすら別がない。 きっと唯一残った方が正しいのだろう。 この調和と色彩の縛りを旋律で解き放てるなら、導く使徒もその行き先に流れる調べも問わない。 

word of rejewel




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by rejewel | 2012-07-03 00:00 | Flower


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