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Skaterz Waltz

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Let time stand still this way.








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Solaris


Vale of Promises.








Write in Prose

先ずもって自分を語ることも、青である理由も、すべてを知りうる事など「ボクの気持ちなど考えるな」が口癖。 肉声に近いこんな長い散文はこれで最後。 きっとこの先も書くことはない。


二十五年振りのサンシャイン。 閑散としたラウンジに紫の宵の副都心。 週に二回の早稲田と飯田橋の帰りは決まってデッキに通い詰めた。  一度登ると最低でも五時間コース。 なにもしない事は最高の贅沢で、いくらでも潰すことが出来た。 窓枠に腰掛け身体を斜めに折る。 西日が射し逆光線に溶けるプロフィール。 当時考えてた事と、今の自分が考えてる事はまるで違う。 だから 10年後がどうなってるかなんて分らない。  それでも此処ではないどこか遠くを見つめているのは確かで、いつかまた足を運ぶだろう。 心の奥底でずっと求め、しかし一度も手にすることのできなかった世界だ。

現実は、その一番近くで満ちた輝きを放ってはくれない。 嘘と裏切り。 その度に世界を失ってきた。 幸せも愛も分からなくなっていたけど、それでも最後にもう一度だけ信じてみようと思った。  でも上手く行かないもので、課せられた運命は簡単には変えられる訳もなく、希望も夢もいつもひと時の輝きを放ち儚く過ぎ去ってしまう 。 問いが変わっても導き出される答えはいつも同じで、いくら望んでも同じような試練だけが繰り返される。 ラプソディーは良く出来た数式だと思う。

なにが幸せなのか愛なのかも、なにを信じて生きていけばいいのかも未だに分からない。 居るべき場所に居て、やるべきことやって、それをただ繰り返しながら人生は終点に向かって続いて行くんだろう。 所々にある停車場。 シナリオは確率の問題で、遠くで起こっている事は自分の周りでも起こり得る。 その時分、たとえ救いの扉があったとしても列に並ぶ真似事など、決して自分を捨てたりはしない。 ボクは神を信じない。 

分らないことばかりだ。 もしかするといつまで経っても分らないのかもしれない。 分らない事は罪ではない。  ただ分ろうとしないまま限りなく近づく事は罪に近い。 そこに気づかないまま触れると誰かを傷つけてしまうからだ。 その全てを知り得るなど無理だと言ってしまえばそれまでだけど、それでも分ろうとする努力が無意味だとは教えたくない。

Photography is nothing, It's life that interests me. / 写真はなにものでもない、私が興味を覚えるのは人生だ。 これは、E-P3のストラップにも刻んである、アンリ・カルティエ = ブレッソンの言葉だ。 盗んでも騙し取っても最後に手に入れた人の物になる。 それでも欲しいモノはいずれ尽きてしまう。 自分のモノを手に入れるだけじゃ駄目だという教訓のレジスタンス。 心の底から欲しいモノなど手に入りはしないという絶望が絶えずスナップする。

E-P3と組み合わせる Voigtländer Nokton 25mm f/0.95 は「夜」という名のレンズ。 この筐体に触れると金属のその冷たさに背筋が粟立つ。 その時だけ気持ちと体の焦点が合って周囲の現実が現実として回復する。 じっと一点だけに視線を傾けると不思議と心の芯が静まり返って徐々に揺るぎない決意が満ち満ちて来るのを感じる。 輪郭を伴って透過する青のイリュージョン。 時を止める理由も写したい写真もある。

それでも、いつか写真を辞める時が来るだろう。 今は何かを見つけるまで、それまでゆっくり探そうと思っている。 でも、いったんそれを見つけたら残りの一生は、ずっとその事だけを大事にして生きていきたい。 このカーネルは変わらない。


word of rejewel





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by rejewel | 2012-05-27 00:00 | View


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