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Gerbera Hybrida

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ピンクのガーベラ / 花言葉:崇高な愛








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Phantom Gift


風は心の闇を嗅ぎ分け
彼女に辿り着いた

ゆっくりと深く潜り続け
心を食いつぶす

彼女はその求めに応じ
風の中に消えた

嘘と引き換えに
重ねる逢瀬は儚くも美しい

日常は輪郭を失い
記憶は劣化していく


風と彼女

ボクの世界は此処にある








Hello, I'm here

意味など無い。 正しい形もない。 そうやって男と女は秘密の恋を生きる。 彼女も、そして自らを詩人と唱うあの男も。

だが秘めた恋はそこに留まらなかった。 恋愛は本能に従い理性を狂わせる。 幸福の下にねじ曲げられていく論理、肯定される美しい嘘。 微笑を奏でながら緩やかに登りつめる旋律は、やがて傷つくことも厭わぬまでの勇気を授ける。

次第に日常はバランス崩し、失い続けるボクの苦悩が先に始まる。 それに応えるように彼らの行為は過加速し、そして現在も続いている。 ボクの存在はアクセント。 用済みのガジェットに過ぎない。

例えば、彼女が想いを遂げるには自立した自分の生活を手に入れなくてはならない。 誘われるなら、同等、若しくはそれ以上のモノを彼も手放さなくはならない。 「でも今は時期ではない」と言う。 つくづく男と女は最後までくると難しくなるものだ。 恋はどこか奔放で思いのほか呆れるほど幼稚で一途だ。 

ひとつ知りたい事があった。どうしてこうなったのか未だに分らない。 「あなたを守るため」 投げかけるだけで具体的な答えは決して話してくれなかった。 一人で考え続け自分の事を責めもした。 もがく度に内側から何かが零れ落ち、胸が狂ったように掻きむしられる。 胃を底から持ち上げられるような吐き気、この上ない夜の深さと長さに何度も押し潰されそうになった。 意味など無い。 正しい形もない。 そして答えも無かった。 そうやって男と女は秘密の恋を生きる。 足掻いても納得した答えなど見つかるはずもなく、知ったところで取り付く島も割り込む席もない。 潔くあの拘りを捨て去ることにした。 今となっては恋の行方などどうでもいい。  

これまでの記憶をこうして言葉で綴る躊躇いがまったく無いかと言えば嘘になる。 蔑ろにされ、欺かれ、つけられた心の傷が正直今もうずく。 剥き出しにする行為は事実を肯定するばかりではなく、過去の無関係な記憶まで飲み込みいずれ形を変え新たな別の痛みを生み出し、さらなる遺恨を育む源泉にもなりうるだろう。 それでも構わない。 彼にも彼女にも罪も罰もそれが分け隔てなく訪れるなら、茨の冠も喜んで被ろう。

良心にかけて言うなら、この考えは決して正しいとは思ってない。 傷つけていい人間なんてこの世には存在しないし、心の傷は生涯消えないことも身をもって知っている。 でも全てを許し優しくはなれない。 やられたからやり返す、それでは地獄が続くだけだと諭されても、それでも踏み越えなければボクには伏し目がちな過去を引きずる未来しか歩めない。 個人の尊厳があくまで理想であってもこれでは哀れだ。 

意味など無い。 正しい形もない。 そして答えもない。 そうやって男と女は秘密の恋に生きる。 この世に正義も悪もなく残った者が正義ならば、ボクが罪を犯してもきっと許される。 今はそう思う。



word of rejewel





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by rejewel | 2012-01-31 00:00 | Flower


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